
SF映画のような地中基地入口にラーメンの暖簾?
ラーメン店?


ここは六本木のミッドタウン。
防衛庁庁舎を再開発し2007年に開業した六本木のランドマークです。
乃木坂寄りに21_21 DESIGN SIGHTというギャラリーがあります。
暖簾がかかったこの場所で、ラーメンどんぶり展が開催されています。

なかなかユニークな美術展だったので、紹介します。
ちなみに21_21 DESIGN SIGHTはデザインを通じてさまざまな発信をしていこうという使命をもってデザイナーの三宅一生氏などにより設立されたものです。


なにがユニークか?
真面目にラーメンを分析したり、日本中のラーメンどんぶりを展示披露したり、創造どんぶりデザインでアート感かもしたり、どんぶり素材へ言及する幅広いアプローチ(切り口)でラーメンを語り魅せてくれるのです。
まず、真面目。上記写真2枚は真面目に市場やグローバルな広がりなどラーメンの社会性を、壁新聞風に紹介するものです。
山形県が消費日本一であることはニュースになったりしていますが、世界の年間消費が1千億色と世界中の人が月1回は食べるレベルということには驚きました。
もっとも地域的にはアジア主ですが、アフリカのナイジェリアってサッカー以外で見る珍しい国名まで登場。


真面目はラーメン自体の分析にも及びます。
名前から素材、作り方、スープの温度まで。
特に印象に残ったのは、どんぶり内のラーメンや具材を平面的に並べた展示です。
どんぶりに入った三次元のラーメンが二次元で表されていました。アートなアプローチがこの場所にピッタリでした。



次に美術展としてのアプローチ。
「東池袋大勝軒」を創業したラーメン実業家である山岸一雄のどんぶり1点から始まるラーメンどんぶりの展示です。
そして始まる一面のラーメンどんぶり。
ラーメンどんぶりコレクターである加賀保行氏による250点のコレクション達です。
いや~壮観!
一目で印象に残った隣同士の2点。
食べ進むと鯉がドーンはビックリしますよね、
スープに精力を傾ける店主たちから、飲み干したら「ありがとう」は嬉しいですね。

続いてアートとしてのアプロ―チ。
日本のラーメンどんぶりの90%は美濃焼で、2012年から始まった美濃焼に関するプロジェクトのひとつ「美濃のラーメンどんぶり展」から続く「アーティストラーメンどんぶり」40点が披露されています。
工業デザイナーやコピーライター、役者などがそれぞれの感性でデザインしたどんぶり達。



有名どころではたとえばこの3点。
糸井重里氏は、素数と円周率を蚊取り線香のように綴ります。永遠に続くこれらの数字から演技の良さを想起する、思いつかないですね。
土井善晴氏は、料理家である前に大自然としての「日月」を通して感謝の気持ちを表現しています。そのイメージが円の図柄になっていました。
横尾忠則氏は、美術家としての独特の世界観をとんこつラーメンに絞ってデザイン。骨を強くしましょうと骨骨人間を無数に配置して、横尾ワールドを展開しています。


一目で印象に残った2点。
秋山具善氏のなるとデザインと、深澤直人氏の海苔デザインです。
広告デザイナー、工業デザイナーそれぞれの感性で取り入れられた具材のなんと生き生きしていること。


最後にはどんぶり素材への言及です。
広義的なセラミックの種類の豊富さやその活用を曼荼羅図にして示す。
アートな分類図、これは凄い。
最後の最後に、役目を終えたどんぶり・割れたどんぶりが素材として生まれ変わり生活の役に立つ様で締めくくられています。


会場を出る前には、六本木のラーメン屋さんマップがありました。
ユニークなこの美術展は食欲に直結。
食べたくなりますよね~。
暖簾の奥にミッドタウンが見えます。
さあ、ラーメンを味わいに行きますか^^