「凄いものを観てしまった」
King Gnu井口理による主題歌「Luminance」と共にエンドロールを見つめながら、作品に圧倒されている自分がいました。

長崎の任侠一家に生まれるも歌舞伎の世界に入るということだけでも信じられないのに、その歌舞伎をいかに極めたか。
縁もあり、運もあり、たぐり寄せたかと思えば離れていく、葛藤と運命に究極の本気で立ち向かう主人公の人生に必然的に惹きこまれ、迫真と激動のエピソードで最高の映画体験をした3時間です。
少し冷静になって考えると、脚本、題材、撮影、音楽、役者・演出…完璧と思える一体化による波動がその圧の正体に思えます。
-葛藤や運命に主人公がどう立ち向かうかという映画の見どころが、主人公役の吉沢亮はもちろんもう一人の主人公役の横浜流星はもとより関わる面々にまで与えられている脚本。
-そして葛藤や運命の舞台となる題材が伝統と歴史に裏打ちされた芸術・歌舞伎。物語の舞台が舞台そのもの。
-その歌舞伎を通常私たちが観る俯瞰に加えて、映画ならではのドアップが加わった撮影が作りあげた究極の臨場感。
-役者たちの心の揺れ動き、場面転換、もちろん数々の歌舞伎演目のドラマチックさを支える音楽。
そして、これらを活かしきった役者や演出の凄み。
ポスターに描かれている歌舞伎舞台で対峙する吉沢亮と横浜流星が、ここまでやるか~と驚愕するものを魅せてくれます。
日本映画の歴史に刻まれるであろう傑作中の傑作、10年に一度映画館へ行くならこの作品をぜひ!