『国宝』『フロントライン』と大注目作が公開されている現在、苦しいながらも清々しい余韻と共感を生む青春映画が公開中です。

それにしても、なんとインパクトのあるタイトル。
なんか新しいバトルアニメのようなタイトルです。
でも、ポスターにどことなく漂う清々しさ。
水色グラデーションのモザイクに主人公2人の姿と、このタイトル印象の差がこの作品の素晴らしさを表していました。
-----
ゲシュタルト崩壊、ご存じですか?
同じ文字 例えば[あ]という文字をずっと眺め続けていると「この文字はなんだっけ?」という認識できない感覚におそわれたりする、まさにそれです。
自分を周りに合わせることで、学生生活でそれなりの居場所を確保してきた女子高生が主人公。ところが、いいと思ってしていることがそうでないこと事実に直面したことで自分の顔が認識できなくなる”青年期失顔症”になります。まさにゲシュタルト崩壊。
そんな彼女が学校内の新たな出会いを通して、あるべき自分に気づき決断していく成長物語です。
-----
その出会いと気づき、決断がなんとも清々しい余韻を与えてくれるんです。
観ていてくれる人はいるもんです。そのときに素直な気持ちになれるかどうか。
そして本当に自分にとり大切で譲れないものがわかったときに、決断できるか。
これは高校生だけの話ではありません、でもしがらみの少ないある意味アオイ学生生活を舞台にしているので清々しい余韻が際立ったのだと思います。

保健室先生役の瀬戸朝香の包容力と、ピアノをメイン時々バイオリンで心情によりそった牧戸太郎の音楽も素敵な『青春ゲシュタルト崩壊』です。
それにしても今年の邦画は素晴らしすぎ!
(2025年:ナカチカピクチャーズ、監督:鯨岡弘識)