正当な権利を有しスペインから米国に入国しようとしていたカップルを待っていた入国審査とはいかに……日本のパスポート保有者ならないであろう『入国審査』体験を描いた作品。

音の映画です。
歩く音、紙をめくる音、ドアを開け閉めする音、どこからともなく聞こえてくる工事音や会話。
音の特性を巧みに使ってサスペンスの世界に惹き込む演出、それに呼応する役者たち。
入国審査という事務的行為に現在の米国状況を背景にしてこれほどのドラマ性を与えるなんて、やられました。
読めない展開の末に訪れるその音を最大限に生かしたラストは、切れ味鋭いことこのうえなし。
77分という短い上映時間の鑑賞気軽さも嬉しい『入国審査』です。
してやったりの巧い監督・脚本:アレハンドロ・ロハス&フアン・セバスティアン・バスケス

