先週鑑賞しました。平日なのに結構な入り。
とってもおススメですが、上映館が少ないので今後ネット配信機会に向けて、タイトルを覚えておいてくださいね^^

朝ドラ『虎に翼』の伊藤沙莉が主演。
秘めた熱さが魅力な彼女あってこその、青空の下でサトウキビがざわめく音を生む風のような心地良さに浸れる作品でした。
山本周五郎賞や日本ラブストーリー大賞を受賞している作家・原田マハの2010年同盟小説の映画化です。
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地元産のサトウキビにこだわったラム酒製造を事業化することで契約社員から社長になった実話。
しかし、この作品が届けてくれる心地よさは主人公のサクセスストーリーによるものではありません。
基本明るい主人公の真摯さ・ひたむきさ・前向きさが周りの人を協力者として呼び込む力、そして呼び込まれた人たちの行動が、作品タイトルの秘密に向けて物語を転がしていきます。使い分けられている音楽もいいアクセント。
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偉そうなことを言っても人間は一人では生きていけません。
かといって図り図られたディールの世界だけの人間関係を作っても必要条件を満たすだけで、豊かな人生を送るための十分条件にはなりません。
主人公の母、祖母(高畑淳子がとんでもなくイイ!)、同級生、仕事場の上司・同僚、取引先、互いに影響しあってあることを成し遂げる。プロセスでの互いの関係性、距離感がいい塩梅なんです。
自分も仕事で事業開発に携わりました。キレイ事ではいかない世界なのですが、理想的な姿に出会えた気がして嬉しくもありました。
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この作品の特筆すべき点がもう一つ。
主人公の何かが変わる、が映画・ドラマのあるべき姿ですが、一味違いました。
契約社員から社長になってもそれは肩書という表面上の変化であり、主人公の真摯さ・ひたむきさ・前向きさ等何も変わりません。
変わったのは……。
『国宝』『花まんま』『ファーストKISS』『フロントライン』などと共にまた魅力的な邦画に出逢いました。
2025年:コギトワークス(期待の若手制作集団)、監督:芳賀薫、主題歌:森山直太朗、観た映画館:シネリーブル池袋