
青空を大きな白雲が埋めていて、梅雨が近いことを知らせてくれるよう。
スカイツリーの先端も少し顔をのぞかせていたここは上野駅公園口です。

歩くこと2分。
「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」の構成資産として世界文化遺産に登録されている国立西洋美術館です。
姫路城以上に駅から近い世界遺産。

現在開催されている美術展(6月14日まで)が『北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより』。
歯科医師でありながら叔父の歴史収集物に魅せられで考古学的収集を進め、米国のスミソニアン博物館にも美術材料としての価値を認められるくらい凄い収集家です。
その収集物から国立西洋美術館に寄託された北斎の『冨嶽三十六景』を初展示。

美術の教科書だけでなく、永谷園のお茶漬けのりに入っていたカードで馴染みある『冨嶽三十六景』(現在は封入無し)。
有名な”神奈川沖浪裏”、舟を巻き込むビッグウエーブと対照的な小さく描かれた富士山の穏やかさは、凄いとしか言いようがありません。
高い波がまるで富士山をのみ込むようにも見えるところも圧巻です。

同時に表裏両面から鑑賞できる展示方法がとられていました。
知らなかったのですが“江戸の人々が浮世絵版画を手に取り表や裏を返しながら楽しんだ感覚”を味わう美術展の鑑賞意図から来ています。
裏面の淡い色合いから水墨画的印象が得られるところがまた素敵でした。

画がA3程度の大きさなので、一般的な美術展より画に近づいてみることになります。
そんな近づきで見つける富士山。
中でも“東海道吉田”の不二見茶屋奥に見える富士山の1枚は、風俗画的雰囲気あって印象に残りました。

なお北斎展は地下2階で開催中のリトアニア芸術家・チュルリョーニス展(観覧料は北斎展に込み)会場から地下3階へ降りての鑑賞になります。
前述の通り、画のサイズが小さいので鑑賞列ができて鑑賞時間がかかるので、時間の余裕必要です。金・土曜日の夜間鑑賞がいいかもしれません。
駅近くの世界遺産で世界的に有名な北斎の画を堪能しました。