40有余年を経て、いよいよ最終章。
作品レビューです。
低音の響きから高らかなトランペット、レイダース・マーチを聴いた瞬間に、毎度のように胸が高鳴ります。条件反射ですかね。
1981年から始まったシリーズ、パラマウント映画の山影がそのまま冒険の山姿になったり、ミュージカルダンスの銅鑼になったり、出だしからいきなり掴む演出に驚かされたものです。
冒険アクションに、古代史のロマンや未知なる力というオプションを加え、旅の友となる相棒をしっかり描き、スリリングなチェイスを車だけでなくトロッコで魅せたりもする。ホッとしたところで次の壁が待ち構える……娯楽映画の玉手箱に思えました。
そして本作。エジプト、インド、トルコ、ペルー(ナスカの地上絵とそう絡めるとは)、5番目に舞台になったのは……。最初このタイトルを知ったときは「なんかイマイチだなぁ」でしたが観終わったとき「そういう思いが込められているんだ」と大納得したのです。「と」なんです!
皆さんご存じの通り、本作はインディ作品の最後。インディへの贈り物が届けられる瞬間に立ち会うことができました。改めてインディ、お疲れさまなのです。
[2023年:パラマウント、監督:ジェームズ・マンゴールド]