キハ58君の鉄道など ひとコマ

鉄道にかかわることや日々のひとコマを投稿しています。2010年から書いてきた別blogの名前からキハ58を使っています。URLは583系はくつるで^.^/ 

【日常記事】『生きる LIVING』 

 黒澤監督の著名作リメイクを先週末に鑑賞しました。

 良質な映画作品……いつもよりワンテンポ遅く映画眼内が明るくなった(ような気がした)、そんな静かな余韻に包まれた、まさにこの作品のためにある形容です。

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 ノーベル賞に輝いたK.イシグロによるストーリーや主人公役ビル・ナイへの共感は多く語られていますが、私が特に惹かれたのは映画というフレームへのマッチです。

 オープニングシーンと大ラス。たとえばマーヴィン・ルロイ監督を感じる、そんな心地良い懐かしさにひたりました(途中ウォータールー駅でてくるので余計^.^;;)。

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 物語の展開で引き付けていくというより、演者の心情を丁寧に描くことで物語を作っていく……観る者すべてが(おそらく)知っている主人公の苦悩以外、ドラマチックなエピソードなくてもスクリーンに引き込んでいく……チャンネル変えられちゃうTVやネットドラマではなかなかできないと思うんです。

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 そして、いくつかある作品の問いかけで一番共感したのは“本気”。長く仕事をして実感していますが、人を動かすのはその人の“本気”度なんだなぁ、とそんな大切なことも確認させてくれる『生きる LIVING』でした。

 以上、元作を観ていないひとりの感想です。

 2022年:英国/東宝、監督:オリバー・ハーマナス、撮影:ジェイミー・D・ラムジー、音楽:エミリー・レビネイズ=ファルーシュ、観た映画館:TOHOシネマズ上野