少しハンカチ濡れるかもしれませんが、鬱陶しい梅雨の今、じんわりと心地良さを味わうにはピッタリの一作を紹介します。
心臓病の娘のために町工場を経営する父親が人工心臓を開発する感動の話……かと思ったら、感動のポイントが違ってジーン。
人工心臓は出来上がるのか? 娘を助けることができるのか?
物語をひっぱるこの2点は一緒なのですが、人工心臓を目指すその先にグッとくる展開が待っていました!
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知らなかったのですが、元になった話がありました。
多分その話は、どこに焦点を当てるか(たとえば、人工心臓の開発秘話など)で幾通りの物語になりそうです。
でも本作はタイトル通りに“家族”に焦点を当てた物語にした……
だから、私たちが良く知っている大泉洋のキャラが父親役にピッタリだし、それを支える妻役の菅野美穂のらしさがハマっていました。
加えて、『夜明けのすべて』でパニック障害役を好演した松村北斗が、冷静な医師ぶりで熱い大泉洋を支える演技が感じいいんです。
舞台は名古屋、町工場は縄跳びなど作る樹脂メーカー、そして成し遂げたことは……意義ある実話を元にした映画ならではの2時間を過ごせました。
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そして鉄道ファンに嬉しいシーンもあります。
作品中で381系が出てくるんです。特急やくもでラストランした381系。
しかも元祖ともいえる特急しなのでした!(写真は名古屋市のリニア、鉄道館で撮影したものです)
『すずめの戸締り』など新海誠監督作でも多く登場する鉄道車両。
こうしてスクリーンで出会うのも嬉しいですね(^.^)